大衆食堂 at 沼田
群馬県で最も北にある市である沼田市。市内を利根川が流れ、起伏のある河岸段丘の上に中心街が位置し、高度がある高架を通るこの辺りの風景は、関越自動車道の絶景スポットのひとつだ。
沼田インターは、四万温泉、沢渡温泉、草津温泉や水上温泉、老神温泉などの有名温泉地への最寄りインターまたは通過インターで、周辺にある温泉も多く、沼田は温泉通にもよく知られている町でもある。
各温泉地へ向かうときに沼田インターを下りると、ちょうど昼時になることも多い。そんなときに重宝するのが、沼田周辺の大衆食堂だ。大衆食堂は、自分にとっては普段の昼酒スポットでもあるが、車だとそれは叶わない。それでも、大衆食堂好きな自分は、食事だけのときでもついつい大衆食堂を選んでしまう。
ひと言に大衆食堂といっても、こぢんまりした家族経営、古くからやっている地元密着型地、大箱のものやドライブイン、さらにはファミリー向け、労働者向け、駅前食堂や観光地食堂などなど様々。そんななかで自分の琴線にふれるのは、古くて、渋くて、気がついたらひっそりなくなっているような、それでいてなくなるとガックリくる、そんな郷愁をさそう店。沼田でいうと二軒がそれにあたる。
「花藤食堂」は、ラーメン系食堂の店。民家に無理くりに掲げられたって感じの、どでかいブリキ板にでかでかと「花藤」と書かれた看板が目を引く。
年月が染み付いたような店内ももそれなりに朽ちていてるが、老夫婦が営むにはちょうどいい佇まい。メニューの短冊がそこそこ掲げられてはいるが、丼物などの食堂メニューの多くには「売り切れ」の紙が上から貼られていたりで、今はラーメンがメインのようだ。
ビールを頼んでいないのにお通し?ではなく、サービスの前菜?が3種通される、
とくにプッシュされているのは「きのこラーメン」。ご主人が山で採取するという、天然キノコ6種類のきのこをふんだんにつかったラーメン。大と小があって、大が1280円、小が980円。きのこの量で値段が違う。主人が「スープの味薄くない?」とスープの素ダレを渡してくれるので、薄い場合は追加して自分で調整する。あとは、店内の雰囲気を脳内ブレンドすれば完璧だ。
食後のデザートにはリンゴ。次に来るときは餃子とチャーハンにしようかな。これからもまだまだ続けていてほしい。
「かずのや食堂」は、裏路地に佇む掘っ建て小屋風。年配のあかあさんがひとりで営む。
扉を開けると縦長に伸びた店内は手前にテーブル席が3卓、奥が座敷になっていてけっこう広く、それなりにきれいに整頓されている。といっても、年期がはいっているには違いないのだが。11時開店直後だと客足は少ないが、昼時に近づくにつれどんどん人が入ってきて、地元民には人気の店のようだ。
メニューは、焼き肉や野菜炒めなどの定食に丼物、あとはカレーにラーメン、うどんといった王道食堂メニュー。
ラーメン350円とミニカレーライス250円で600円。ラーメンは昔ながらの中華そば。スープは出汁が効いており、麺もこの手のラーメンによくあるふにゃふにゃ感もなく少しだがコシもある。カレーは小麦粉が強い食堂カレーよりも本格的で、どちらも美味だ。お冷にスプーンが入って出てくる、昭和感がうれしい。
夏季限定メニューのサラダうどんや冷やし中華もいいが、寒い時期だと冬季限定の「もつ煮定食」がいい。もつ煮は、東京の酒場のようなもつ肉が主ではなく、甘辛く煮た野菜が主のもの。副菜にサラダとひじきがついて600円。旨いな。こちらも、雰囲気スパイスを脳内ブレンドして完璧。
食べ終わったら、指定の場所(厨房前の食器棚)にセルフで戻す。おかあさんのワンオペなので、お客さんも心得たもの。
卓上に置かれた箸入れが、おみくじのようだ。当たりはないが、この店自体が大当たり!
(温泉呑んべえ)
沼田インターは、四万温泉、沢渡温泉、草津温泉や水上温泉、老神温泉などの有名温泉地への最寄りインターまたは通過インターで、周辺にある温泉も多く、沼田は温泉通にもよく知られている町でもある。
各温泉地へ向かうときに沼田インターを下りると、ちょうど昼時になることも多い。そんなときに重宝するのが、沼田周辺の大衆食堂だ。大衆食堂は、自分にとっては普段の昼酒スポットでもあるが、車だとそれは叶わない。それでも、大衆食堂好きな自分は、食事だけのときでもついつい大衆食堂を選んでしまう。
ひと言に大衆食堂といっても、こぢんまりした家族経営、古くからやっている地元密着型地、大箱のものやドライブイン、さらにはファミリー向け、労働者向け、駅前食堂や観光地食堂などなど様々。そんななかで自分の琴線にふれるのは、古くて、渋くて、気がついたらひっそりなくなっているような、それでいてなくなるとガックリくる、そんな郷愁をさそう店。沼田でいうと二軒がそれにあたる。
「花藤食堂」は、ラーメン系食堂の店。民家に無理くりに掲げられたって感じの、どでかいブリキ板にでかでかと「花藤」と書かれた看板が目を引く。
年月が染み付いたような店内ももそれなりに朽ちていてるが、老夫婦が営むにはちょうどいい佇まい。メニューの短冊がそこそこ掲げられてはいるが、丼物などの食堂メニューの多くには「売り切れ」の紙が上から貼られていたりで、今はラーメンがメインのようだ。
ビールを頼んでいないのにお通し?ではなく、サービスの前菜?が3種通される、
とくにプッシュされているのは「きのこラーメン」。ご主人が山で採取するという、天然キノコ6種類のきのこをふんだんにつかったラーメン。大と小があって、大が1280円、小が980円。きのこの量で値段が違う。主人が「スープの味薄くない?」とスープの素ダレを渡してくれるので、薄い場合は追加して自分で調整する。あとは、店内の雰囲気を脳内ブレンドすれば完璧だ。
食後のデザートにはリンゴ。次に来るときは餃子とチャーハンにしようかな。これからもまだまだ続けていてほしい。
「かずのや食堂」は、裏路地に佇む掘っ建て小屋風。年配のあかあさんがひとりで営む。
扉を開けると縦長に伸びた店内は手前にテーブル席が3卓、奥が座敷になっていてけっこう広く、それなりにきれいに整頓されている。といっても、年期がはいっているには違いないのだが。11時開店直後だと客足は少ないが、昼時に近づくにつれどんどん人が入ってきて、地元民には人気の店のようだ。
メニューは、焼き肉や野菜炒めなどの定食に丼物、あとはカレーにラーメン、うどんといった王道食堂メニュー。
ラーメン350円とミニカレーライス250円で600円。ラーメンは昔ながらの中華そば。スープは出汁が効いており、麺もこの手のラーメンによくあるふにゃふにゃ感もなく少しだがコシもある。カレーは小麦粉が強い食堂カレーよりも本格的で、どちらも美味だ。お冷にスプーンが入って出てくる、昭和感がうれしい。
夏季限定メニューのサラダうどんや冷やし中華もいいが、寒い時期だと冬季限定の「もつ煮定食」がいい。もつ煮は、東京の酒場のようなもつ肉が主ではなく、甘辛く煮た野菜が主のもの。副菜にサラダとひじきがついて600円。旨いな。こちらも、雰囲気スパイスを脳内ブレンドして完璧。
食べ終わったら、指定の場所(厨房前の食器棚)にセルフで戻す。おかあさんのワンオペなので、お客さんも心得たもの。
卓上に置かれた箸入れが、おみくじのようだ。当たりはないが、この店自体が大当たり!
(温泉呑んべえ)